ゲームの無理な話

ゲームに関する話題をまとめていきます。ゲームのシステムについての話や、ストーリーがあるものについてはその中身も扱う予定です。

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【デレステ】音楽配信がスーパーの試食コーナーよりすごいワケ

音楽ゲームの公式は最高のタイミングで楽曲を発売すべきだ。

Photo by bruce mars on Unsplash

 

おいしい楽曲を食べるために

「アイドルマスター シンデレラガールズ」の楽曲が大手音楽配信サイトで配信され、話題になっている。

これは、アプリゲーム「スターライトステージ」(デレステ)の3周年を記念した企画のようだ。

 

CDが発売されていない曲や、発表したばかりの新曲も配信された。

これはスーパーの試食コーナーより画期的である。

 

えっ? どういうこと?

 

それは追い追い説明する。

 

 

 

 

音楽アプリゲームはCDの販促

スマホ用音楽ゲームは、新曲を遊べることを目玉にしているものが多い。

 

デレステでも、1ヶ月に1-2曲、未発表曲が追加される。

毎月のように、未発表曲を目玉にしたイベントが開かれている。

限定カードなどをゲットするには、楽曲を十数回プレイする必要があり、ユーザーは自然と楽曲を覚える。

 

一方で、ゲームでの実装からCDの発売までに1年近くかかる場合もある。

正直なところ、ゲームの体験がCDの購入につながるかは微妙だった。

 

試聴から購入までの時間を短縮

今回、日本コロムビアは直近の「クレイジークレイジー」を含むイベント曲を、主要音楽配信サイトで配信した。

これにより、楽曲を聴いてから購入するまでの時間が短くなった。

 

カップリング曲は配信されないが、それでも十分画期的といえよう。

 

スマホ用の音楽ゲームは、楽曲のプロモーションも兼ねている。

しかし、デレステではCDの発売に1年かかる場合もあった。

今回、デジタル配信したことによって、楽曲を聴いてから短い時間で買えるようになった。

 

ゲームは試食コーナー

おいしいと思った食品を買わせるのが試食コーナーの戦略だ。

Photo via pixabay

 

最新楽曲を配信したことの意味を考えてみよう。

 

例えば、スーパーでウィンナーの試食コーナーがある。

試食をしておいしいと思ったら、あなたはそれを買う。

デパートやスーパーの典型的な販売戦略だ。

 

これはデレステのようなゲームも同じである。

ゲーム内で試聴させて、消費者の意欲をかきたてる。

今回、ゲーム内にもリンクが貼られていて、気に入った楽曲をすぐ購入できるようになった*1

 

食指を動かす音楽の匂い

パン屋さんからおいしそうな匂いがすると、消費者はパンを買いたくなる。

匂いが消費者の心を動かすのだ。

 

スーパーでコロッケなり焼き芋なりのテーマソングが流れるのも、消費者の心を動かしているのかもしれない。

同様に、音楽ゲームをプレイしたら、音楽が欲しくなる。

そこに楽曲購入ボタンがあれば、すぐ買いに行けて、すぐ聴ける。

 

音楽ゲームはスーパーの試食コーナーと同様に、試聴させることで消費者の購買意欲を高める。

人は匂いに誘われてパンが欲しくなる。音楽ゲームをプレイしたら、音楽が欲しくなる。

 

最高においしい曲を届けられるか?

公式側に求められているのは、最高においしい音楽の提供だ。

 

どんなにおいしいウィンナーも、何度も食べるとおいしいと感じづらくなる。

発売に1年かかるCDというのは、1年間試食し続けているようなもので、おいしい状態とはいえない。

 

それから、どんなにおいしそうなパンの匂いも、時間が経つと忘れてしまう。

パンが食べたいなと思わせてから、実際にパンが買えるまでの時間が長ければ、匂いの効果は薄れる。

 

できるだけ早い発売を

楽曲を試聴したときの感動を再現するためにも、できるだけ早い配信が求められている。

そういう意味では、今回のクレイジークレイジーの配信は最高においしかった。

試食してすぐ実食に移れるというのは、スーパーより優れている。

 

発表から発売までに時間がかかると、消費者は最高のコンディションで曲を楽しむことができない。

発表後、できるだけ早く発売すべきだ。

 

今後の課題:全曲の配信

今回配信されたのは、一部の楽曲にすぎない。

配信派のユーザーはソロ曲を含む全曲の配信を望んでいる。

 

デレステのソロ曲は発売済みの楽曲が多いとはいえ、プレイして初めて聴く人もいる。

そういう人にフル尺の曲に触れてもらうためにも、ソロ曲を配信したほうがよい。

 

記事の執筆時点で、今回の配信楽曲がiTunes Storeのアニメランキングの上位を独占している。

今回の配信は3周年記念のキャンペーンとのことだが、今後の継続的な配信を期待する。

*1:購入ボタンはLIVE画面の楽曲詳細と、ルームのサウンドブースにある。

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