メディアミックスの違い ソード・シールドへの導線など
2019年8月にリリースされたスマホ用ゲーム「ポケモンマスターズ」。
バディーズと呼ばれるトレーナー&ポケモンを駆使して、バトルするゲームだ。
これについて、「アニメ『ポケットモンスター』(以下、アニポケ)と声優が違う」との指摘が相次いでいる。
実際には、さまざまな目的・事情から声優が違うのであり、ファンやアニメキャストを欺くためのものではない。
この記事では、声優が違う理由や事情について考える。
【ポケモンマスターズ】ポケマスってどんなゲーム? 特徴をまとめてみた
メディアミックスによって声優が違う
そもそも、ポケモンシリーズでは、展開によって声優が変わっている。
例えば、アニメ『ポケットモンスター THE ORIGIN』では、杉田智和がタケシを演じた。
アニポケでは、うえだゆうじが演じている。
今回のポケモンマスターズは、ゲームを前提としたオールスター作品だ。
ゲーム内でのライバルの名前「グリーン」が採用されていることからも、それは明らかである*1。
アニポケと声優が違ってもおかしくない。
ちなみに、ポケモンのゲームシリーズの一部には、声優を起用したプロモーションムービーが存在する。
そちらでも、アニポケとも今作とも違う声優陣が起用されている。
いずれも、第一線で活躍するような有名声優が使われている。
予算の節約のために新人声優を大量投入した、とかではない。
アニポケとはキャラ付けが違う
今作ではさまざまなキャラクターが会話やストーリーを繰り広げる。
その内容からもアニポケ時空ではないとわかる。
タケシの場合は、「硬い石の男」と呼ばれたゲーム版の設定を踏襲している。
筋力トレーニングに関するセリフもあった。
アニポケの軟派なイメージとは正反対だ。
それ以外には、アニポケでは持っていないポケモンをパートナーにしているトレーナーもいる。
アニポケしか見ていない人は困惑するかもしれない。
ゲーム各作品への誘導
ポケモンマスターズを通じて、ゲーム各作品、ひいてはポケモンというブランドに興味を持ってもらう。
そのような狙いもある気がする。
そうであれば、アニメ声優・アニメ時空を使わないのにも納得がいく。
バディーズが登場する元作品の一部は、ニンテンドー3DSで有料ダウンロードできる。
あるいは、一部の機能で彼らと対戦できる場合がある。
今秋には新作「ソード・シールド」の発売も控えており、ゲームへの導線は重要だ。
それを通じて、ポケモンというブランドにより深く浸ってもらえれば、御の字であろう。
予算上の問題:歴代キャスト全員は難しい・人気声優使いたい
残念ながら、アニメの歴代キャストを全員呼ぶのは難しい。
いくらポケモンが覇権コンテンツであっても、コストの面で限界がある。
それに、一部のキャストは芸能界を引退したり、亡くなったりしている。
また、アニメキャストよりも、人気声優を使ったほうが客寄せになる。
好きな声優が声を当てているから遊びたいという層も存在する。
彼らは、アニメばかり見て何も買わない層よりも信用できる。
だから、歴代キャストの再結集ではなく、人気声優のキャスティングに予算を割いたのだろう。
ところで、ポケモンシリーズはブランドを管理する会社があり、メディアミックス間の連携は強い。
権利上の都合でアニメ声優を使えなかった可能性は低そうだ。
ポケモンはメディアミックスによって、声優を変えている。今作は、アニメ『ポケットモンスター』の系列ではないため、声優が違う。
ゲーム会社としてはゲームに誘導したいので、アニメ版のキャラ付け・声優は適さない。
費用の面からも、歴代キャストを全員呼ぶのは難しい。声優ファン狙いで人気声優を使ったか?
ゲーム愛にあふれたストーリー&設定も
「どうせゲーム会社がお金儲けのためにやっているんだろう」という声には、NOを突きつけたい。
ストーリーでゲームの内容が補完されていたり、スキル等にゲームの設定が反映されていたりする。
例えば、アカネとミルタンクの場合、攻撃時に攻撃力が上がる「パッシブスキル」を習得できる。
これで、「ころがる」を再現している*2。
「バディーズわざ」もころがるを意識したネーミングだ。
「バディーズエピソード」でもミルタンクとの出会いに触れるなど、アカネ&ミルタンクをしっかり掘り下げている。
今作は、ポケモンマスターズから入る人も、これまでゲームをやってきた人も両方楽しめる内容となっている。
声優はアニポケと異なるが、ぜひ遊んでみてほしい。
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