世界観が特徴 カラフルステージなリズムゲーム
「プロジェクトセカイ カラフルステージ feat.初音ミク」はボーカロイドをモチーフにした全く新しいリズムゲームだ。
思春期の若者たちが、初音ミクたちからインスピレーションを受け、成長していく。
ミクたちと一緒に色とりどりの音楽を奏でる。
発表会もウェブ配信され、徐々に全貌が明らかになってきている。
そんな人気キャラクターのゲームについて紹介したい。
キャラクターと世界観
グループ内の人間関係・よく練られた設定
カラフルステージは人間とボーカロイドが交流する異色の作品。
今作は世界観の設定が凝っている。
登場人物はさまざまな悩みや問題を抱えている。
ボーカロイドたちが間に入り、彼ら・彼女らに寄り添う。
人物とボーカロイドの交流の過程で「唄」が生まれるという設定だ。
執筆時点では、
- バラバラになった幼馴染が結成したバンド
- アイドルを目指す少女とアイドルを辞めた少女らが集まったユニット
などが紹介されていた。
彼ら・彼女らは音楽活動を通じて、互いに心を開いていくようだ。
男女混合・女性キャラのみのユニットも
男性ボーカロイド・男性オリジナルキャラクターおよび男性声優が登場する。
ボーカロイドは男女問わず幅広い層からの支持があり、男女混合でも問題ない。
一方で、女子だけのユニットも用意し、男は要らないという需要にも応えている。
スマホ用リズムゲームでは、男性だけ・女性だけで歌唱するものが多い。
男女混合のユニットがどう転ぶかに注目したい。
人の数だけミクがいる
興味深いのは、チームごとに別々の装いのボーカロイドが設定されていることだ。
例えば、ガールズバンドをイメージしたユニットでは、初音ミクは制服風のコスチュームになっている。
ゴシックなイメージのユニットでは、初音ミクの髪が銀色になっている。
これまでも、クリエイターがさまざまな解釈でボーカロイドを育ててきた。
人それぞれに、自分の思い描くミクがいる。
それを尊重したのだろう。
独特の歌唱ユニット:声優とボカロ
今作では、ボーカロイドとオリジナルキャラクター(声優)が一緒に歌う。
ボーカロイド自体も声優の声を抽出したものだが、それに声優の生の声が合わさる*1。
チームによってボーカロイドが違う。
また、エフェクトなどのかけ方も違うので、それぞれが生み出すハーモニーに注目したい。
ゲームシステム
リズムゲーム:バンドリの会社が参加
オーソドックスなリズムゲームで、背後にCGのMVを表示して遊べるようだ。
- 画面の上方からノーツ(アイコン)が流れる。
- 画面の下方に判定バーがある。
- そこにノーツが重なるタイミングで、バーをタップする。
- タイミングのよさを数値化し、スコアを算出する。
製作にはバンドリ!ガールズバンドパーティのCraft Eggが関わっている。
販売元のセガはこれまでもボーカロイドの音楽ゲームを出しており、クオリティは保証されている。
5段階の難易度:ノーツの幅とKey数が変化
他と違う特徴としては、ノーツの幅が挙げられる。
難易度によって、流れてくるノーツのサイズが変わる。
言い換えれば、難易度が上がるごとにKey数が増えるということだ。
肝心の難易度は、5段階あるとのこと。
なお、一般的なスマートフォンのタッチパネルは4点程度しか同時に認識できない。
5個以上の同時押しはなさそうだ。
MV・歌唱は既存ファンに最大限配慮
MVは3Dと2Dがある。
歌唱メンバーにかかわらず、好きなキャラに好きな衣装を着せて遊べるようだ。
ダンスが合わない曲については、2Dのみで遊べる。
唄は声優を交えた歌唱と、ボーカロイドだけのものがある。
イメージを崩さないよう、ボーカロイド版のみの曲もある。
既存曲や、すでにボーカロイド界隈で有名なクリエイターの新曲も収録とのこと。
音楽まわりはファンに気を使っているというのが、部外者でもわかる。
コストカットしながらさまざまな曲を収録できるというメリットもあり、とてもよい戦略だと思う。
既存ファンだけでなく新規ユーザーも
人気コンテンツの新作ゲーム。
- 既存曲・既存音源を利用する
- できるだけイメージを傷つけない設定にする
など、既存ファンへの配慮が行き届いている印象がある。
だが、ボーカロイドは開かれたコンテンツである。
新規のファンがほしい。
だからこその声優を交えた新アプリではないだろうか?
バンドリ!とも何度もコラボしており、少しだけ知っているユーザーも多いと思う。
「少し気になるけど、ボーカロイドはよく知らない」
という人にこそ、このゲームをおすすめしたい。
*1:発表の情報を見る限りでは、キャラクターの歌声は抽出ではなく、実際に歌うようだ。生の声とはいえ、エフェクトはかかるものと考えられる。